MOVIES

[1]『π』
主人公が頭痛持ちで、ヤツが頭痛を起こす場面は見てる方も頭痛くなるような感じで見事。バーチャル頭痛映画。音楽がテクノ色強くて、これがまたモノクロの映像にはまっててミスマッチの美学。映画は数字に憑りつかれた男の話。あらゆる事象を数字で理解するというまるでシゲソニックの変型版みたいな男の話だった。時に説明的になってもったいないなーと思ったけど、全体を覆うシャープな雰囲気は味わう価値あると思う。何と言っても数字という身の周りにある素材をミステリーにしてるそのクリエイティビティーがこの監督の凄さだと思う。ユダヤ教とか円周率とか証券市場の予測とかが絡んできます。

[2]『Uターン』 監督オリバー・ストーン
何と言ってもニック・ノルティがイイ味出してた。このオヤジは侮れないね。『ケープフィアー』のちょっと情けない弁護士から『48時間』のタフガイから、色々演じる男だけど、今回のようなモンドな味わいまで出せるとは。あとショ−ン・ペンはこの映画でちょっと見直した。これまたなんとも言えない破滅に向かっていく気弱なダメ男ぶりで、腹の出具合もイイ感じ。最初にヤツが乗ってる真っ赤なムスタングもかっこよかった。あとダメ保安官演じてたあの役者(名前忘れた)も妙によかった。普段は2枚目役者なのに嫉妬に狂う無精髭のダメ男演じてて、逆にかっこよかった。一般的に批評家からは不評なオリバー・ストーンだけど、僕はこの監督好きで、今回も笑わしてくれたのでやっぱりこの男、いいと思った。

[3]『ANOTHER DAY IN PARADISE』 監督ラリー・クラーク
出演ジェームズ・ウッズ、メラニー・グリフィス、ナターシャ・グレッグソン・ワグナー、ヴィンセント・カーシーザー
何か泣ける映画だった。ラリー・クラークのファミリーが作った『GUMMO』に比べるとずっと商業的というかエンターテイメント色が強かったけど、そういうことは置いといて、僕は好きだった。なんと言ってもナターシャ・グレッグソン・ワグナーが最高だった。一発で惚れたよ。早速アメリカ行って「俺の女になってくれ」と自分のものにしたくなった。ナターシャ・グレッグソン・ワグナーじゃなかったらこんなにこの映画いいと思わなかったかも。ジェームズ・ウッズは好きな役者。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』でのヤツの生きざまは善悪を超えて僕には美しかった。この映画でもなんともしょうもなく切ないダメ人間を演じてて良かった。メラニー・グリフィスはずっと長い間僕の理想の女だった。『サムシング・ワイルド』見て惚れた。僕は気が強くて強引な女に惹かれる。メラニー・グリフィスはすっかり年をとったけどやっぱり魅力的でイイ女だった。一緒に見てたhalが「こんなママ欲しい」とポツリと呟いていた。あと音楽が素晴らしかった。ノーザン・ソウルがガンガンかかる。周りがなんと言おうと俺はこうやって生きていくしかないんだっていう情念や衝動を危険なぐらいにかき立てる音楽。ブラック・ミュージックのマジック。生への渇望。しかしナターシャ・グレッグソン・ワグナーはイイ。