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『解体屋外伝』いとうせいこう
洗脳のプロ、洗濯屋(ウォッシャー)。洗脳を解くプロ、解体屋(デプログラマー)、洗脳や解体から自己を守るために必要な部分に鍵をかける錠前屋(プロテクター)。このネーミングだけで既に引っ張りこまれてしまう。他にも言葉の面白さがこの本を魅力的にしてる。いとうせいこう自身が凄腕の洗濯屋。エンターテイメントに徹してるところがプロ。へんに説教臭くなくてドライで面白かった。舞台は時間軸はわからないけど東京で、環状7号線で倒れてる男の描写から始まる。ここ1年で僕は自分をデプログラミングし続けたような気がする。自分が自分にやってきた行為に名前がつくとそれがしょうもないことでも何だかまともな事をしてたような気分になれるからイイ。この本は娯楽で同時に非常に示唆に富んでいて面白い。この本のテクストで身の回りの事を語ってみたり分析したりしたくなるから不思議。日本人の小説を読んだのは久しぶりだけど、こういうとがりかたは日本独特のオリジナルな感じがする。ある意味サイバーパンクな1冊だった。