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MATRIX
P.K.DICKの『VALIS』のヴァリエーションとも捉えられるエンターテイメントの仮面をかぶった哲学的な作品。グノーシス哲学がサイバーパンクを経由してこういう形で炸裂するとは。現世は牢獄。この世界は不完全な神によって作られた。こういう考えを持つグノーシス派の考えは晩年のDickの作品の主要なモチーフになっていて僕は大きな共感を持っていた。『ヴァリス』を筆頭に『アルベマス』、『聖なる侵入』等がその時期の作品。『マトリックス』は非常にディック的だ。90年代の『ブレードランナー』と言ってもいいと思う。デジタルの世界に潜む架空現実をこんな形で映像にするとは。この映画を見た人は(1)意味がよくわからなかった叉はつまらなかった(2)なんかしらないけど面白かった(3)哲学的だ(4)俺はマトリックスの中にいる、このどれか叉はこのどれかのヴァリエーションの中に分類されるだろう。そして(1)の人は幸せ、(2)の人も幸せで少し危険(3)の人は精神分裂気質、(4)の人はヴィジョンを見る人、他者から見ると精神分裂入ってる人。で、僕はどこに分類されるでしょう?